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音楽やら映画やら

格差と共依存、パラサイト

 

この映画まとめんのむずくて日曜に出せなかった〜くそ〜〜

 

パラサイト 半地下の家族 を見ました。

 

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韓国映画ですね、そういえば初めて見たかもしれない。

 

 

 

父母娘息子のキム家は貧しい人が暮らす半地下で低賃金である内職をしながらなんとか暮らしていた。ある日キム家息子の友人であり名門大学に通いお金持ちのミニョクが家に訪れ、富をもたらすとされる山水景石という岩をキム家に渡す。そしてミニョクは留学に行く間、お金持ちであるパク家の娘の家庭教師を代わりにやってくれないかという誘いを受け、悩んだ末に受けることに。そこを皮切りにして、ダヘの家であるパク家の使用人たちをあの手この手で辞めさせキム家の人と前使用人を入れ替えていき結果キム家は家族でいることを隠しながら全員パク家の使用人となる。ある日パク家全員がキャンプに出かけキム家がその家でパーティをしている頃に以前の家政婦が訪ねてきて…。

 

というのがあらすじです。

 

この話はキム家(貧困)あの手この手で使用人やパク家(金持ち)をハッタリや嘘で騙していくのがなんとも面白いですが、韓国の貧困問題やそれにまつわる最後の展開など風刺も効いている映画になってます。

てかマジこの映画伏線とかメタファーやべえんだわ。しかも無駄がない、やばすぎ。

以下からネタバレです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キム家息子の友人であるミニョクのもたらした石や仕事、これを皮切りにして物語は始まるわけですが結果的にキム家は不幸になるわけですね。半地下の家族が高望みをした結果、あの貧乏でも楽しそうに描かれていた慎ましい日常がなくなってしまったわけですね。

大雨の日に半地下に住む人々の家が水没し、体育館(?)に避難した日にキム家息子は「石が僕を離してくれない」と言いながら石を抱きしめて寝ていました。キム家息子はおそらく貧困である自分ではなく"持っている"彼ならばどうしたのだろうと。成功しているときはミニョクの言っていることと同じことを言い、失敗しているときはミニョクならどうしたのだろうと考えていたギアにとってミニョクは憧れであり行動の指針としているわけです。そのミニョクは留学に行くと言ってから物語の冒頭以外出てこない、そのミニョクの存在を石として登場させるのも面白いですよね。なにしろ本物のミニョクがキム家息子の隣にずっといたら彼は真似もしなければ調子に乗ることもなかった。石故にストッパーにはならなず、成功のときは感謝の対象で失敗の時にはプレッシャーをかけてくる存在となってました。

最後のキム家娘が死に、キム家父は罪の意識から逃げ、キム家息子は入院したところでキム家母はあの岩を河に返しました。身の丈に合わない高望みをもうしませんと言わんばかりの行為でした。本来あの貧困の家族にとって身の丈に合わん物だしね。キム家母も言ってたけど食べ物のがいいと思う家にあの置物はいらんよね。

 

 

 

あとこの映画は文字通り金持ちのパク家に貧民のキム家が"パラサイト"する話なわけなんですけど、逆も言えますよね。パク家の人々の方が位は高く見えますが、実は何もできないですよね。お金持ち故にパク家の父は仕事はできるかもしれませんが、掃除や洗濯や運転などを任せてるわけですし。つまり金持ちのパク家も貧民に"パラサイト"してるわけです。

 

あと映像として上手い点はパク家の人々は階段を上がる描写しかないのに、キム家は下がる描写しかない点は身分を表してますよね、らマジで上手い、正直気づかなかった。

 

あとはパク家の息子はインディアンが好きっていうのも設定として良いですよね。

先住民のように以前からこの家に住んでいたパク家にキム家が寄生しようとしてきて撃退する。

撃退はまあできてなかったんですけど、キム家が家族であることに臭いで気づいたり、前家政婦の夫のsosに気づいたりと撃退できないまでも唯一物語を止められる糸口を掴んでいたわけです。

 

あと前家政婦が2人前食うのが地下にある夫に食べさせてたっていう伏線とか良かったな〜〜気づけなかった〜〜〜

あとパク家息子の絵が地下の男を表してたのも気づかなかった〜〜〜伏線うますぎ〜〜〜

 

あと前家政婦の夫最後殺して回るところ、あそこはもうなんというか同情してしまいますよね。彼は借金して地下に籠もっていたから、話せた人は最愛の妻だけ、そんな妻がよくわからん奴に殺されたらもうそうなっちゃうのも分かるよな、と。彼にとって妻ほど誠実に生きてる人を知らないだろうし、そんな人がなぜ死ななければいかなかったのか…と。

 

そしてそんなラストでのキム家父ですね。あんなにふざけ倒して明るかった父がラスト付近ではピクリとも笑いません。

前家政婦の夫の匂いを嗅いだパク家父の嫌がる顔を見たキム家父は反射的にパク家父をナイフでぶっ刺しました。ここはまさかで、なぜなのか考えるポイントですよね。

 

おそらくキム家父的には明らかに重症なこちらの娘のが重体であるのに失神した自分の息子を優先したこと、それと臭いによる貧困者への差別でしょう。匂いによる不快感ってのはみんな誰しもあるけれど、それがパク家父、金持ちの根本的な人間性を表してるようにキム家父には見えたのでしょう。この作品の臭いって、人から滲み出てしまうものとか、本来人間皆風呂入らなきゃ臭いとかそういう意味合いありそう。

 

だめだこの話まとまらんわ無理だ。

無駄がないのに実は伏線みたいなの多すぎるし、名前も韓国の方の名前だと訳わからなくなってくるな。

 

まあともかく一番最後のキム家息子がキム家父のために豪邸を買おうとする、金を稼ごうとするというところでの終わり方はとても好きです。なんというかのし上がっていく目標が定められた終わり方でしたね。

 

おわり!