youth

音楽やら映画やら

感情、kocorono

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1996年発売のbloodthirsty butcherskocoronoです。

ジャケかっけ〜〜〜〜

 

なぜこの大名盤を今更… というのは後に書くとして、まず中身について書いていきます。

 

このアルバムは2月〜12月までの11ヶ月間の物語で構成されていて、もはやコンセプトアルバムとも言え、それもありとても流れがいいので通しで聴くのが良いですね。

ボーカルの吉村さんが30歳になる前に1つ名盤を作ろうという気持ちで作ったというエピソード通りとてつもないアルバムです。ちなみに吉村さんは2013年に亡くなっています。

後にnumbergirl田渕ひさ子(Gt.)が加入しますが、このkocoronoの時はまだスリーピースです。

 

butchersのギターボーカルである吉村さんはギターの感情表現がたまらない。クリーンのアルペジオは切なく、歪んだ時の太めの音(まさにジャケットのbig muffですね)とノイジーな奏法、この緩急と対比がやばすぎ。チューニングは反則で独特なコードを多用してます、

そこに抽象的でありながらも、情景が見えて切なく、反抗的な意思がみえるような歌詞と歌。歌も歌というより正直自分は"言っている"という風な方が近いと思う。切ないアルペジオと歪んだときの太い歪みに引っかかるような音使い、マジでからたまらんのですよ。

 

名ギタリストや名シンガーのように上手い人ではないんだけど、音使い、サウンドや歌詞に情景、焦燥感や怒りや切なさなどの人間らしい"感情"を乗せるのが本当に上手い人なんだと思います。それがバンド、ロックという音楽をする形にめちゃくちゃに合ってるんすよね。そこがbloodthirsty butchers、また吉村秀樹さんの最も素晴らしい点だと思います。

 

あとサウンドメイクはインディー感も含めsonic youthとかdinosaur Jr.的な感じですよね。実際dinosaurのJ マスシスやFugazi、Rage against the mashine、beckthe flaming lipsの来日では共演したらしいです。その時代ら辺の海外バンドにもリスペクトされてるのマジでたまらないですわ〜〜。

もちろんバンド感、盛り上がりみたいなのももちろん半端なくあるしこの時スリーピースなの本当にやばい。

 

 

まあ、この名盤をなぜ今更書いたかというと、

実は全然良さがわからなかったんですね。

 

決してキャッチーなメロディでもないし、歌だって技術的に上手くない。構成だって分かりにくいし、曲も長くて人やタイミングによっては飽きる。

けれども多くのミュージシャンやライターがこのアルバムkocoronoを名盤としてあげているんすよね。それこそ僕の大好きなバンドが好きだと言ってカバーしたりとかしていて、良さがわからないことが若干コンプレックスまでありました。

それで高校の時からYouTubeでライブ見てみたりと何度か挑戦してその度になんかハマらんなと思ってすぐやめてを繰り返していた。その後サブスクにもなかったしアルバムで聴くこともなかったんすよね。

少し前にたまたま友人から借りれて、しばらくして日本のギター名盤を見る機会があってそこにランクインしていて思い出したように今回聴いてみました。今回聞いた瞬間におどろくほどスっと入ってきて、かっこいいってマジで思っちゃいましたね。そういうことマジであるよな〜〜、今までハマらなかったのが不思議なほどスっと入ってきてハマっちゃうこと。音楽ってマジでタイミングですよね。まあ最近自分はロックバンドをあまり聴かなくなってきたってのもあるのかな、たぶんその反動もあるけどたまらない。

 

前述したようにbutchersを好きなミュージシャンは沢山いてトリビュートアルバムが6枚も出ているほどです。また有名なエピソードとしては、numbergirlは最後のライブ札幌ペニーレーンで札幌について話している時にブッチャーズの名前をあげているやつですね。omoide in my headやる前のMCのやつです。

 

そしてそのミュージシャンたちによるブッチャーズのトリビュートやらゲストに呼んだらとかで好きなやつあげときますね。

 

https://youtu.be/TC9Mhkp1GU8

LOSTAGEによるブッチャーズのjack nicolson

 

https://youtu.be/4DODIGARSGY

NUMBER GIRLのよるブッチャーズのプールサイド

 

https://music.apple.com/jp/album/summerend/575525494?i=575525701

BEAT CRUSADERSのSUMMEREND。音源のみギターソロを吉村さんが弾いてる。

 

まだまだあるんですけど特にこの三つですかね。

 

最後に名演と言われてるこの映像を置いときます。7月31日に、ギリギリ間に合った、と言ってこの日の最後に演奏した7月です。雲ひとつない晴天だったのに7月をやって、いきなり雨が降り出したとか…。

 

https://youtu.be/ema_ZFg2lEY

 

では。